待ち侘びた春を感じることができる、心がホッとするような暖かい日が多かった今週。
教室をやっていると、コンコンっと扉をノックする音が。
振り向くとそこには、大きなビニール袋を差し出す大家さんの姿がありました。
『今朝釣りたてだから、よかったら食べて。』

その袋には一目で新鮮さがわかるピッチピチのアジが10尾。
生で食べるなら鮮度が命。この日は夜の教室もあるけど、その合間にチャチャっと捌いていただくことにしました。

昔築地の魚河岸で働いていた頃は、数えきれないほどのアジを捌きました。
だけど辞めてからは魚を捌く機会なんてほとんどありません。
でも手順は身体が覚えてる。
台所にあった小さな包丁で昔の感覚を思い出しながら捌いていくと、ふと、当時築地で使わせてもらっていた小出刃を思い出しました。
その小出刃は歴代の職人たちに握られ続けたことで柄の真ん中が痩せていて、刃は何度も何度も研がれてとても小さくなっていました。
でも先輩がチョンチョンに研いでくれたその小出刃は、アジを捌くのに本当にちょうどよかった。
力なんてまったくいらない。狙った位置に刃を滑らせれば、骨から剥がされた身の表面はピカピカに輝き、なんて使いやすかったんだろうと15年近く経ってから気づく。

その頃の経験が今になって生かされるなんて当時は思ってもみなかったけど、そのおかげで美味しいアジをいただくことができました。
人生に無駄なことなんてないんやな〜って思ったり。単純(笑)
ごちそうさまでした!
さて
『ビキッ!』
少し騒がしいところにいたら聞き逃してしまいそうなぐらいの音だけど、そんなイヤな音が膝から聞こえたのは1月の下旬ごろでした。
『あ〜…やっちゃったか。』
これになるとしばらく治りません。
というのも、この膝は東京に出てくる直前にケガをしたところ。
当時3ヶ月かけてリハビリをしましたが、早く上京したい気持ちが抑えられず、完治しないまま出てきました。
先に書いた築地で足を引きずりながら働き、やがて痛みもなくなりましたが、ちょっと無理をすると再び痛みだすことがたまにあって、まさにそのスイッチになる“音”が聞こえてしまったのです。
こうなるとほとんど歩けない。
50mほど歩いただけで、帰りは絶望的な気持ちと痛みが襲いかかります。
ジーナを抱っこして階段の登り降りなんてもってのほか。
もう1ヶ月以上ヨメさんに頼む始末。
本当に申し訳ない。
ちょっと前に出かけた陶器市も、実はほとんど歩けていませんでした。
2月も終わりに近づいた頃、ちょっとずつ痛みが引いてきたので、1ヶ月以上ぶりに朝の散歩に出かけました。

梅もすっかり見頃になっていて、なんだか浦島太郎状態です(笑)

来週、とあるイベントに参加してきます。
そこでがんばって歩かなきゃいけないので、なんとかリハビリに励む毎日。
膝が痛い、腰も痛い、脂ものは重たく感じるようになったし、もうちょっと勉強しておけばよかったなぁ〜と思う日もある。
なんなら先日、たまたま観た時代劇に心が震えたりもした。
あの頃ウソだと思っていた大人の言っていたことが、ぜ〜んぶ本当になってることに気づいた48歳の春…。
でもまぁ足を引きずってでもイベント楽しんでこようと思います(笑)
ということで来週のブログはお休みです。
イベントの模様はまたの機会に。
【今週の看板娘】

病院の歯石除去キャンペーンなるイベントで軽い気持ちで診てもらったら、なんと歯を5本も抜かなきゃいけないハメに。
老後のための適切な判断と思いたいけど….なんかゴメンって気持ちが抑えられません。
【今週の教室風景】

ちょうど全員お昼ごはんを食べるタイミングが揃ったので、みんなでタイ料理ランチ会。
いろんな話ができて楽しかったです♪