さー準備ですよ。

朝からJUKIさんとの打ち合わせが終わり、午後になってそそくさと向かったのは東京ビッグサイト。
行ってきたのは…




東京モーターサイクルショー

平日の午後にもかかわらず、多くの人で賑わいを見せるオートバイのイベントです。
先週、長年の相棒との別れを惜しんだばかりなのに節操がないと思われるかもですが(笑)
このイベントに行く1番の目的はいつも一緒。




弟が作ったバイクを見に行くこと!
今年もブースの一番いい場所に置いてもらったようです。
いやー、スゴいスゴい。


久しぶりに二人でゴハンを食べながら、お互いの近況を話し合う。
分野はまったく違えど、自営・一人ぼっち・ニッチな商売(笑)という意味ではやってることが一緒な兄弟。
仕事をしていて嬉しいことや、他には言えないこともベラベラと喋ってしまうのはその同じ境遇のせいか?それとも美味しいお酒のせいか?
ウソです。二人とも超がつく下戸でした(笑)



自分はビッグサイトに出る機会はなくなってしまったし、他にもいろいろあってちょっとしんどかったけど、弟と話してると『あ、自分がやろうとしてることは間違ってないんやな』っていつも思わせてくれます。



ちょっと元気が出たところで!

いよいよ来週末となりました、バンディ教室初のイベント“革フェス”。
その準備も始まっております!
革に興味がある方に向けて、物販もいろいろありますよ〜




まずはもちろん革。
自分が作家時代から大事に保管してきた革も、このイベントのために大放出します!
しかも鼻血ブーな大特価で!!
寝かせておいても勿体無いだけなので、どなたかステキな作品に仕上げてくださることを願って。
500円からありますよ〜♪




以前JUKIさんのインスタグラムに作り方を載せたら大好評だったこの二つ。
針ケースと糸通しケース。
作れない方向けに、自分が心を込めて作りました!
い〜い色になるまで使ってくれたら嬉しいです。
数量限定ですが、気に入ってくれた方はぜひ。




教室の生徒さんもよく作っている、オリジナルのレザータグ。
そのベースになるタグもたくさん販売します!
刻印の打ち方も教えるので、ご自分のオリジナルレザータグにチャレンジしてほしいですね。



そして目玉は“SL-700EX&レザークラフトスペシャルセット”



SL-700EXにレザークラフトを始めるための道具一式と他にもオマケをい〜っぱい付けて(約3万円分)、お値段ミシン代だけ!
レザークラフトの道具は特殊なものが多く、揃えていくのがちょっと大変。
なので、まさにこれからミシンでレザークラフトを始めたい方に、とってもとってもお得なセットになってます。
お得すぎるので、一日3セット限定です。



他にもミシン用の糸“ビニモ”を特別に小巻にしてもらったものや、バンディがワークショップでいつも使っているSL-700EX用のミシン小物などなど、ミシン仕立てのレザークラフトに役立つものをたくさんご用意したいと思います!

あとお問い合わせで一番多いのが、『来場は予約制ですか?』。
誰でも、いつでも、入場無料で楽しんでいただけます!

ということで、来週はブログ書けるかなぁ〜
もしアップされなかったらイベントは大成功やったんやなって思ってやってください♪


ぜひご興味ある方は遊びに来てくださいねー!!




【イベントのお知らせ】

【革フェス in BANDY’Sレザークラフト教室 2024】
開催日時:3月30日(土)31日(日)10:00〜17:00
場所:BANDY’Sレザークラフト教室 台東区浅草6−26-8
入場無料



【今週の看板娘】

看板娘もお店番してますので会いに来てやってくださーい!



【今週の教室風景】

こ、これはもしや…!?



さらば東京の相棒よ。

過去の記憶を振り返った時、一番最初に思い出されるのは案外辛かった瞬間であることが多い。
相棒(バイク)を見送ったその瞬間、一番最初に思い出されたのはやはり辛い思い出でした。



何年前だったかは忘れたけど、頬にあたる空気の冷たさが一年で一番冷たい2月頭の夜中の2時ごろ。場所は皇居外苑、二重橋の前。
ボクは突然進まなくなってしまった相棒に跨ったまま、どうしたらいいのかわからず呆然としていました。
一瞬押して帰ろうかとも思ったけど、絶対に身体がもたないとこれまた一瞬でかき消す。
それを何度か繰り返しているうちに、ふと、保険にロードサービスが付帯していることを思い出し電話。到着までの1時間を、真夜中の皇居前で過ごすことになったのです。

皇居の前なんて、当然遮るものは何もない。
吹き荒ぶ寒風の中、目の前を走り去っていく皇居ランナーを横目に『何が楽しくてこんな寒い中こんな時間に…』と思ったけど、向こうからしてみればバイクに跨ってうつむいてる自分を見て『何が楽しくてこんな寒い中こんな時間にコイツは…』なんて同じことを思っていただろう。
あまりの寒さに震えを止めることができない身体を感じながら、ただただ迎えを待った1時間。


これが一番の思い出。



他にもいくつか思い出すこともあるけど、そのほとんどが“寒かった思い出”なのはバイクならでは、なのかもしれない。






バイクは好きだけど、自分で所有する機会はほとんどなかった。
しかし、その後の人生に大きく役立つことになるバイクに乗るきっかけになったのは、先に東京に来ていた弟からもらったアドバイスでした。


『こっちに出てくるんなら、そっちでバイクの免許とってきた方がいいよ』


東京で生きていくということがどういうことか全く想像できてない自分は、実際にそこで生きてる身内からのアドバイスを驚くほど素直に受け取ったのを覚えている。
程なくして免許をとって上京し、のちに初めての職場になる面接で出された、たった一つの条件。


『バイク買ってくれたらすぐ雇ってあげるよ』


これが今はなき築地市場で働くきっかけでした。
早朝4時から働くために、バイク通勤が必須だったのです。

こんなカタチでいきなりバイクの免許が役に立つのかと驚きつつ、その面接のあとすぐにバイクを探しました。
見つけたバイク屋さんの最寄駅は見たことも聞いたこともない、なんて読むのかさえわからない地下鉄の駅。
東京に出てきたばかりで、いきなり30万円という当時としてはまさに清水の舞台から飛び降りる覚悟で買い物をしにきた自分に、下町のバイク屋さんはとっても優しくしてくれました。
実は家も探してると伝えると、知り合いだという不動産屋さんをその場で紹介してくれて、見たことも聞いたこともなかったその最寄駅は、自分にとっても東京で最初の最寄駅(本所吾妻橋※ほんじょあづまばし)となったのです。



その後、いくつかの相棒を経て、最終的に一番長い付き合いになった今のバイク。多分15〜6年は一緒にいたと思う。
西へ東へ、南へ北へ。いろんな場所に自分を運んでくれた、その黄色いボディがチャームポイントで一目惚れした相棒とお別れしました。




引き取りに来た業者さんがエンジンをかけようとしても、なかなかかかりません。


『バイクが寂しがってるのかもしれませんね』


男性が何気なく放ったその一言に、自分の感情が震える。



『次も大切にしてくれる方に出会えるといいんですけど…』
最後の希望的わがままを伝えると、返ってきた答えが意外すぎてビックリ!


『あ、多分このバイクは海外に行くと思いますよ!向こうのほうがメチャクチャ人気があるんで』


誰が乗るのか余計に気になるぅぅぅ!!(笑)





今の自分があるのはこのバイクのおかげ。
ありがとう。本当にありがとう。





【イベントのお知らせ】

【革フェス in BANDY’Sレザークラフト教室 2024】
開催日時:3月30日(土)31日(日)10:00〜17:00
場所:BANDY’Sレザークラフト教室 台東区浅草6−26-8
入場無料







【今週の看板娘】

い〜い遊び場見つけたね!



【今週の教室風景】

新しいバッグはまずサンプル作りから!
ここからわかることがたくさんあります。

夢、またひとつ叶う。(までの道)

『一点モノのバッグを作っていただきたいのですが。』



そんなメッセージが届いたのが、連日茹だるような暑さが続いていた去年の8月でした。
今はおかげさまで教室業の方が忙しくさせてもらっていて、なかなか自分の作品の制作時間が取れない状態。
やたらお待たせしても申し訳ないと思いつつ、『どんなバッグでしょうか?』と尋ねると、送られてきたのは一通のメールでした。


添付されたフォルダを開いた瞬間、震え始めた自分の手。


目に飛び込んできたのはなんと、誰もが一度は目にしたことがあるであろう“スタジオジブリ”のロゴ。
そして事細かに指定が入っているバッグのデザイン画は、まさにジブリタッチのそれだったのです。


きた…いよいよきた。このチャンスを逃す手はない。


自分の中で、まるで着火剤に火をつけた時のように、“ボンッ”と音を立てて何かが弾けたような感覚になったのを今でも鮮明に覚えています。



ウチの教室の生徒さんは知らない人はいないと思うほど、ボクはジブリの作品が大好きです。
ただちょっと偏りがあって…一番好きな“紅の豚”は軽く100回は観てると思う。
新しいのは正直あんまり分かりません。

依頼されたのは宮崎監督の息子さんの宮崎吾朗監督の作品のものでした。
でもそんなの関係ない。ジブリのお仕事ができるなんて誰でもできることじゃない。
メールを見てすぐに『やらせていただきます』と返信したのです。





これがスタジオジブリと鬼のようなやり取りの始まりだとは、この時はまだ知る由もないのです。。。





初めてメッセージが来たのが8月上旬、仕事を受けると返事をしたのがお盆明け、その後のメールで衝撃の事実が発覚します。


納期、8月中。


しょっぱなからボディブロー食らいまして(笑)
でも一度受けると言ったのだからやるしかない!ってことで、教室終わりに作業を進めて、まずはサンプルを完成させました。



今となっては懐かしいぃぃぃ(笑)

自分が持ってるなるべく近い素材で作ってみました。
あの正確に描かれたデザイン画を原寸大に拡大して、それをチケン紙(型紙用の厚紙)に貼り付け、そこから完璧に型紙を取ったので間違いない!と自信マンマンでスタジオジブリに送りました。

ホンマは直接持っていきたかったけど(笑)


スタッフさんの反応はバッチリ!だったんですが…


監督:『フォルムをちょっと変えてほしい』


『じゃああのデザイン画はなんなんじゃーーー!!』ってブチギレそうな気持ちをグッと抑えるも、このまま『はいわかりました』ではいくら相手がジブリだろうと職人としての気がすまねぇ。


『では作り直しますが、型紙制作代は倍いただきますネ♪』と交渉。


でも内心は『あ、じゃあ他の職人当たりますんで。』とか言われたら死ぬまでトラウマ確定やーん!なんてドッキドキしながら待つこと数分。
『大丈夫です!』ってあっさり一発返事。ウン、信じてましたぜ!(笑)

さすが世界のジブリは懐が深いでやんす。


型紙の修正はした。あとは向こうから指定された素材が送られてくるのを待つのみ。

待つのみ….

待つのみ…..

届かねぇ。待てど暮らせど届かねぇ。


連絡しても、『プリントにトラブルが…』『ファスナーは今作ってて…』『合皮はもう送れるはず…』リアルそば屋の出前状態。
そして材料が揃ったのがなんと10月初め!そして10月中に絶対完成で!とかなんやねん!!めちゃくちゃやんけー〜〜ー!!って気持ちをグッと堪えて♪(笑)
時間を作ってひたすら制作し、なんとか完成!“これでどうじゃー!”とばかりにジブリへ発送。


監督:『ここがちょっと….』


この時点で10月26日(チーン)。
もう一回作る!作るけど材料ねーよ!今日送れーーーっ!!



…バッグ、10月31日スタジオジブリ着。


監督:『うん!いいね!』


燃え尽きたわ(笑)










ってことで、無事に納品されまして。



いよいよ今月オープンとなりましたジブリパークの新しいエリアに、ワタクシの作ったバッグが展示されております。お出かけの際は見てやってくださいまし。



自分の仕事の夢。

・お店を持つ →  ⭕️叶った

・NIKEの仕事したい → ⭕️叶った

・L’Arc〜en〜Cielの仕事したい → ⭕️叶った

・JUKIの仕事したい → ⭕️叶った

・ジブリの仕事したい → ⭕️叶った

そして今年の秋に…もう一つ。
やったるでー!





【イベントのお知らせ】

【革フェス in BANDY’Sレザークラフト教室 2024】

開催日時:3月30日(土)31日(日)10:00〜17:00
場所:BANDY’Sレザークラフト教室 台東区浅草6−26-8
入場無料




【今週の看板娘】

やっとトリミングに行けてサッパリんこ。
でも久しぶりに顔のツルツルやめました!
こっちの方が女の子っぽいネ♪


【今週の教室風景】

これは大作の予感…!




初、単独イベント。

この教室を始めてもうすぐ丸7年。
今回、初の単独イベントを開催することになりました!

このロゴ、メチャクチャ良くないですか!?
Qrinafや教室のロゴを作ってくれてる幼なじみと一緒に、あーでもないこーでもないと言いながら夜中までかかって完成させました。

みてください….ボビンの中に巻かれている糸のテクスチャー!
やっぱりプロの技術はスゴい!
こんなの自分でやってたら1週間はかかりそうです(笑)
それをパパッと作る様子を見て、思わず


『そんな手足の如くパソコン操作できたら楽しいやろな〜』


って言ったら


『別に楽しくなんかないわ!オレは革からバッグとか作ってるそっちもスゲーと思うけど、いつも楽しいと思って作業してるか?』


確かに。
ネガティブな意味じゃないけど、パソコン操作だろうと仕立てだろうと、それはお互い仕事なんで“作業”だから、いつも楽しいわけじゃないよね。

でも、たまにこうやって二人で共同作業して良いものができた時は、本当に楽しい。
また一つ、大好きで大切にしたいロゴができました。




イベントの内容はインスタグラムやホームページに詳しく載せているので、ご興味がある方はそちらをご覧いただくとして、ブログではこのイベントをやることになった経緯を書こうと思います。


まず一つ目は、“ミシンで革を縫うことが、想像以上にハードルが高かった”ということ。


そもそも、自分が教室の生徒さん以外の方に意識が向き始めたのが、JUKIさんとお仕事をさせてもらうようになってからです。
自分は洋裁の経験はなく、最初からいきなり革、そして工業用ミシンだったので、ミシンで革を縫うことが当たり前でした。
JUKIさんから紹介されたミシン“SL-700EX”は、家庭で使えるミシンなのに革が縫えることを知り、これで世の中にもっとミシン仕立てのレザークラフトを広めたい!と思いました。
当初はJUKIさんと一緒に、たくさんワークショップをさせてもらいました。
大きなイベントにも呼んでもらい、たくさんの方々と交流する機会をいただきました。

その交流の中で、一つ気づいたことがありました。それは


“こちらが思っている以上に、一般の方がミシンで革を縫うハードルが高い”


ということ。

試した方はいっぱいいるんです。でも、みなさん一様に失敗してたのです。
だから、こちらが一生懸命『レザークラフトやりましょう!』ってアクションを起こしてスタートラインに立ってもらおうとしても、なかなか立ってもらえない理由、それがこの“失敗体験”なんだってわかったのです。


しかし、この失敗体験を払拭するには、やっぱり成功体験しかない。


体験するのはGoogleでもYouTubeでもない。実体験。
そのためにはリアルイベントしかない!と思ったのです。





二つ目は“待ってちゃダメだ”ということ。


前述のとおり、ミシン仕立てのレザークラフトの裾野を広げることはなかなか難しいことでした。
そのうちにJUKIさんからワークショップやイベントのお誘いも少なくなり、まだまだヤル気がある自分は正直寂しい気持ちにもなりました。
しかし考えればそれも当然かもしれません。
メーカーさんは売り上げを上げていくことが第一だし、結果が出なければ力の入れ方が変わっていくことは当たり前です。

ぶっちゃけ『前とぜんぜんちゃうやん』って腐ったこともありました。
でもそんなこと考えてもまったく意味がない!声がかからないなら、また声をかけたくなるぐらいいろいろと行動したらいい!と思ったのです。
自分で交流の場を作り、そこで出会ったクラフターさんたちにお話を聞き、その集めた情報を自分の仕事に生かしたら良いじゃないか…と。

レザークラフトに関するノウハウ、エンドユーザーと直接繋がれる。
これが自分の強みです。

レザークラフトを楽しんでもらうことには自信があります。
このイベントを通じて、『革って楽しいな』って思ってもらえたら嬉しいですね!




なんだかちょっと重くなっちゃいましたが(笑)
イベント自体は軽っ軽です!
革やミシンにご興味がある方なら誰でも参加できますので、クラフター仲間さんお誘い合わせの上、たくさんのご来場お待ちしてまーす。



【革フェス in BANDY’Sレザークラフト教室 2024】

開催日時:3月30日(土)31日(日)10:00〜17:00
場所:BANDY’Sレザークラフト教室 台東区浅草6−26-8
入場無料






【今週の看板娘】

この日が教室最後の日だった生徒さんに、ずっと寄り添ってたジーナ。
そんなのわかるのかな…犬って不思議な生き物です。


【今週の教室風景】

こちらの生徒さんも愛犬家。
出来上がったお散歩ボディバッグに愛犬の名前が入ったタグをつけました!