外に出ると湿度の高まりを肌に感じ、間も無く梅雨がやってくるんだなぁ〜と気づかされた今週。
その裏付けのように、近所の隅田公園でも梅雨の代名詞アジサイが、嬉々として咲き始めていました。

ピンクにパープル、ブルー。それぞれがその大地の栄養を得て、多彩な色で目を楽しませてくれます。
目を楽しませる、という意味では当てはまるのか当てはまらないのかちょっとわからないけど、隅田公園の片隅になんとも異様な姿の植物が一本生えているのを、一体何人が知ってるだろうか?

その大きな葉っぱが夜中にワサワサ〜と動き出しそうなこの植物はアガベ。
写真ではなかなか伝わらないけど、とにかくデカい!高さは軽く2メートル以上あります。
こんな“ガチ”の外来種、絶対に不法投棄なんだろうけど、この子の横を通るたびにニヤニヤしてしまうのは植物好きの性でしょうか(笑)
実はこのアガベの子株(種類は違う)がウチにもおりまして。
去年友人から譲り受けて地植えしたところ、見事に根付きました。

現在直径10センチ!
お願いだから2メートル越えにはならないでネ(笑)
さて
先週一通のメールが届きました。
その内容は『10年前に購入した財布の修理をお願いしたい』というものでした。
今ではすっかり講師業が板についてしまいましたが、10年前は作家としての自分を信じ、オリジナルの作品を生み出す毎日。
自分の作品を気に入ってくださるまだ見ぬ誰かに向けて、日夜手足を動かしていたことを思い出します。

届いた小包を開けて見てみると、それはそれは年季の入った財布が出てきました。
まさに10年前、自分が作った財布です。
幼馴染が作ってくれた絵柄も、理想的なエイジングでちゃんと残っていました。
今見ても『うわー!カッコええやん!!』って思えたのはメチャクチャ手前味噌だと思うけど、自分が生み出したものが(自分にとっては)正しかったと確信できた瞬間で、不意に胸に熱いものが込み上げてきました。
革は破れてないし、糸も切れてない。
大切に使ってもらえていることが、ひしひしと伝わってきます。

スライダー留めの上側が外れて、スライダーが抜けてしまってました。

テープ側の土台を作り直して、今度は外れにくいシンプルなものに付け替え。

スライダーを戻していきます。
当時はファスナー修理のやり方がわからず往生しましたが、修理職人さんに頼み込んでやり方を教えてもらったのも、今ではいい思い出です。

確実にスライダーを入れて

下留めを付けたら修理はオッケー。
このやり方を教えてもらってからは、財布をまったく分解せずに直せるので傷つけることもありません。

仕上げにクリーニングとオイルアップをして完了です!

今は講師業に仕事のやりがいを見つけ、気持ち的には作家から引退しているつもりです。
だけど、自分を信じて生み出していた製品を、今なお使い続けてくれている人がいる。
カタチとしてはたった一つの財布に過ぎません。けれど、自分が作家として活動していたその当時の“証”として、10年の歳月を経てその姿を見せてくれたことに湧き上がる気持ちは、極めて純粋な感謝しかありませんでした。
『自分が死ぬまでこの財布を使いたいんです。』
依頼主さんからのメールに書かれた一文を読んで、また目頭が熱くなるのでした。
【イベント情報】

第3回目になりました“SL-700EXで革を縫う体験会”を、6月21日(日)に開催します!
自宅で革が縫える時代になったことを実感してもらえるイベントになっておりますので、ご興味がある方はぜひ遊びにきてください。
詳しくはインスタグラムにてお知らせしておりますので、リンクからご覧ください。
【今週の看板娘】

長年の歴史に終止符を打つ金具屋さんの前でパチリ。
店員の皆さんにはたくさん可愛がっていただきました。
【今週の教室風景】

こー見えてメチャクチャ喜んでいるのです(笑)